日本美術をひも解く

特別展「日本美術をひも解く-皇室、美の玉手箱」

2022年8月6日〜9月25日

東京藝術大学大学美術館

 

f:id:harupinruu:20221004181713j:image

美術展は、前期・後期で展示替があることが多く、お目当ての作品があるときには注意が必要です。こちらのポスターの唐獅子さんたちは、前期展示だったので見れませんでしたが、前に見たことがあるので、問題なし〜です。

 

展示は序章から始まって、主に時代ごとに1章から4章まで分かれています。

1章 文字からはじまる日本の美

「絵因果経」奈良時代(8世紀)国宝

f:id:harupinruu:20221005072741j:image

f:id:harupinruu:20221005072750j:image

釈迦の前世から現生で悟りを得るまでの物語。下段に書かれているのはお経です。絵因果経は、この東京藝術大学本のほかに、醍醐寺本や上品蓮台寺本など、いくつか現存しています。

文字が読めない人にも、仏の教えを伝えられるように、可愛らしい絵で表されています。

 

ほかにも、美しい料紙に文字が書かれた巻物などが展示されていました。いろいろな角度で見ると、キラキラと輝く料紙は、雅できらびやかで、ずっと見ていても飽きないほど。

 

2章 人と物語の共演

蒙古襲来絵詞鎌倉時代(13世紀)国宝

f:id:harupinruu:20221006072735j:image

f:id:harupinruu:20221006072746j:image

文永の役(1274年)、弘安の役(1284年)におけるモンゴル軍との戦いが描かれています。

馬上で弓に打たれているのは、肥後の御家人竹崎季長。立派な鎧を身につけています。

それに対してモンゴル軍は、やけに軽装に思われます。本当にこんな格好で戦いに来たんでしょうか?

 

3章 生き物わくわく

ここでは、やっぱり伊藤若冲が見どころでしょう。

「向日葵雄鶏図」伊藤若冲 江戸時代(1759年)国宝

f:id:harupinruu:20221006180438j:image

若冲が約10年かけて描き上げた動植綵絵全30幅のうち10幅が公開です。若冲といえば、やっぱり鶏の絵ですね〜

向日葵と鶏、珍しい組み合わせです。

 

そのほか、4章 風景に心を寄せる をテーマに、明治時代の風景画などの展示がありました。

 

三の丸尚蔵館所蔵の皇室ゆかりの品々と、東京藝術大学コレクション。

日本美術をたっぷり楽しんできました(^^)