「ミュシャ展」
2017年3月8日~6月5日
国立新美術館
大好きなミュシャ展に行ってきました~!(^^)!
今回はただのミュシャ展ではないですよ。
超大作「スラヴ叙事詩」全20点を一挙公開ということで、話題沸騰中です。
昨年のうちから「来年スラヴ叙事詩が来るらしい」ということを知ってわくわくしていました。
入り口を入ってすぐに「スラヴ叙事詩」の世界が始まります。
「原故郷のスラヴ民族」
空中に浮かぶ異教の祭祀の後ろから顔をのぞかせる平和と防衛の擬人像
画面下でおびえる二人は、スラヴ民族の祖
後方からは炎とともに異民族が迫ってきています
満点の星のきらめきが幻想的ですが、これからのスラヴ民族の苦難の始まりを描いています。
全20点の「スラヴ叙事詩」は、スラヴ民族の苦難と栄光の歴史を描いたものです。
ミュシャが晩年の17年間を捧げて作成したそうです。
縦6メートル、横8メートルの圧倒的な大きさです。
こんな大きな絵、どうやって運んでくるんでしょう?
平日だというのに、そこそこ混んでいました。が、絵が大きいのでストレスなく見ることができました。
「スラヴ叙事詩」のあとの後半の展示は、やっぱり混んでいて見にくかったですけどね。
「スラヴ叙事詩」は、撮影OKのものもあったので、スマホで撮影してみました。
「イヴァンチツェの兄弟団学校」
イヴァンチツェはミュシャの故郷です。
左手前のこちらを見つめる青年は、若き日のミュシャ自身がモデルだそうです。
「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」
オムラジナとは、スラヴ文化の再興を求める民族主義団体。
菩提樹に座っているのは、スラヴ民族の守護神スラヴィア。
左手前でハーブを弾く少女はミュシャの娘ヤロスラヴァ。
右手前の裸の少年はミュシャの息子イジー。
「スラヴ民族の賛歌」
一番最後は、スラヴ民族の勝利をたたえる喜びの絵。
新生チェコを象徴する巨大な青年の背後には、祝福を与えるキリスト。
「スラヴ叙事詩」で圧倒されたあとは、いつものミュシャの美しい女性の絵。
パリでのサラ・ベルナールのためのポスターや、私の大好きな「黄道十二宮」もありましたよ。
「黄道十二宮」の3D絵葉書を会社の机の上に飾っています。
疲れた時に眺めて癒されてますの。
そして、お土産コーナーが大混雑~
やっとの思いでマスキングテープを2つだけ買ってきました。
6月までやっているので、ぜひまた行きたいです(^^♪
~~続編~~
見逃してしまったNHKで放送した
「華麗なるミュシャ 祖国への旅路 パリ・プラハ二都物語」
を、遅ればせながらNHKオンデマンドで見ました。
一言・・・感動です。
パリでの成功を収めたミュシャは、祖国チェコに帰り「スラヴ叙事詩」の制作を始めます。
「スラヴ叙事詩」に描いたのは、一人の英雄でもなんでもなく、民衆の姿。
民衆こそが歴史の主役であるという思いで描きました。
「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」は、唯一未完と思われる作品だそうです。
ナチスが侵攻してきたのち、ミュシャは要注意人物としてリストアップされ、やがて拘留されてしまいます。「スラヴ叙事詩」が影響していたとも言われています。危険な民族主義者ということで、ナチスに目をつけられてしまったのです。
拘留から4か月後、ミュシャは体調を崩し亡くなってしまいます。
ああ、もう一度「スラヴ叙事詩」が見たい。
ムハ(ミュシャのチェコ語での発音)が魂を込めた「スラヴ叙事詩」
また六本木に行かねば・・・と決意を新たにしました。