入院中につき美術館巡りの記事を書く 2

英国の夢「ラファエル前派展」
2015年12月22日〜2016年3月6日
Bunkamura ザ・ミュージアム


2014年3月に、森アーツセンターギャラリーで行われた「ラファエル前派展」と三菱一号館美術館の「ザ・ビューティフル」の記事を書きましたが。
またまたやってまいりました「ラファエル前派展」です(^^)

私、ラファエル前派って好きだわぁ〜と改めて思った今回の美術展。
なんでラファエル前派が好きなのか?
よーく考えてみると、ラファエル前派の絵は少女マンガみたいだからなんだな、これが。
子どもの頃に少女マンガに夢中になって、ノートにイラストを描いていました。
今から思えば、バーン・ジョーンズの絵のようなイラストに色鉛筆で塗り絵をした記憶もあります。
オレンジの木が何本も立っていて、木のそばに何人もの美しい人(天使?)がいる絵です。
バーン・ジョーンズで探してみても、あの絵は見つかりません。バーン・ジョーンズ風に誰かが描いた絵だったのかもしれません。

フラジオレットを吹く天使」
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すごくキレイです。
天使の羽根も、衣服も、ものすごく細かく丁寧に描き込まれています。
この絵のチケットホルダー買っちゃいました〜


エレノア・フォーテスク・ブリックデール
「小さな召使い(乙女エレン)」
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貞節な乙女エレン。
冷酷な恋人の子どもを身ごもっています。
恋人には召使いのように使われ、彼の言いつけに従って少年に見られるように髪を切ろうとしているところです。
どんだけ酷い男なんだ!!
この絵もとっても細かく描きこまれていて、エレンが美しいの。人に見つからないように、周りを見ながら美しい髪を切ろうとしている。
ミレイの絵にも似てます。


大好きなウォーターハウス(*^_^*)
3作品が来日です。

「エコーとナルキッソス
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ギリシャ神話の美青年ナルキッソス
泉に映った美しい若者に恋してしまいます。
ところがそれは自分自身の姿。
ナルキッソスは水面に映った自分の姿に口づけしようとして、溺れて死んでしまいます。
そのあと、ナルキッソスが死んだところに美しい花が咲きました。水仙です。水仙のことをナルシスと呼びます。
泉のそばに佇むのはエコー。
ゼウスの妻ヘラの怒りを買い、自分では声を出せずに、他人の言葉を繰り返すことしかできなくなっていました。ナルキッソスに声をかけることができず、エコーはただ見守るだけです。
その後エコーは姿も失い、ただ声(エコー)だけの存在になってしまいます。エコーは木霊(こだま)です。

「デカメロン」
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「デカメロン」とはボッカチオの代表作で、日本語では「10日物語」。
フィレンツェの郊外の別荘に、ペストの難を逃れてきた3人の青年と7人の淑女。それぞれが1日1話の物語を10日間に渡って語る・・・というものだそうです。
ペストの難を逃れて来たというのに、この牧歌的な雰囲気はなんだろう?
まあ、そんな細かいことは気にせずに。
唯美主義でもあるので、ただ美しければそれでいいんです。
物語を語る人と、それに聞き惚れる人、まったく聞いてない人、遅れてきた二人。
あれ?9人しかいませんね。なぜ1人足りないのかは、この絵の謎です。


「魔法をかけられた庭」
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さきほどの「デカメロン」の中の10日目の第5話。
ディアノラという女性に騎士アンサルドが言い寄ります。困ったディアノラは、真冬の庭を花が咲き誇る春の庭に変えてくれたら、アンサルドに身を任せると約束します。
アンサルドは魔術師の力を借りて、真冬の庭を花で埋め尽くしました。
ウォーターハウスの絵にしては荒々しいタッチ。しかも右から2人目の女の子(?)は顔も超テキトーに描いてるみたい。
んー
なんだろ?この絵。
あまり好きじゃないなぁ〜
と、思ったら・・・
この絵はウォーターハウスの絶筆になった絵で、まだ途中なんだそうです。
それを知ってから見ると、ウォーターハウスが渾身の力を尽くして、最後までこの絵を完成させようとしていたんだなぁと思い、胸に迫るものがあります。

このほかにも紹介しきれない素敵な絵の数々が展示されてました。
ミレイ
アルバート・ムーア
ロセッティ
フレデリック・レイトン
ローレンス・アルマ・タデマ
エドワード・ジョン・ポインター
などなど



3月6日まで開催してますからね。
機会があればもう一度行きたいなぁ(*^_^*)


ボッティチェリ展」へつづく〜