その1を書いてからまた日にちが経ってしまいました。
遡って順番に書こうと思っていたけど、とりあえず一番最近行ってまだ記憶に新しいものを書いておきます。
プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画
2018年4月14日〜7月8日
モスクワのプーシキン美術館から珠玉のフランス絵画がやってきました。
だいたい、いつもそうなんだけど。最初の方の展示作品をゆっくりと鑑賞していくと、最後の方にメインの作品が展示されていて、ゆっくり見る時間がなくなるという、いつものパターン。
「草上の昼食」
現在オルセー美術館にある大きな絵「草上の昼食」の習作です。オルセーの「草上の昼食」も2014年に国立新美術館で開催されたオルセー美術館展で見たことがあります。
こちらがオルセーの「草上の昼食」《参考》
かなり大きな絵で、損傷が激しく残りの部分は無くなってしまい、2枚に分かれた部分が残るのみ。全部揃っていたら素晴らしかっただろうな。
今回の習作の前に立ったとき
え?これ、絵?
写真かと思った・・・というのが感想でした。
モネの絵を写真に撮ったもの、に見えたのです。でも近くで見ると、絵の具の盛り上がりも見えるし、間違いなく絵でした。当たり前か。
モネ26歳のときの作品。印象派への扉が開く、そんな萌芽を感じさせます。
不思議な絵。
もうひとつモネの絵
「陽だまりのライラック」
こちらは2013年に横浜美術館で開催された「プーシキン美術館展」でも展示されていた作品です。このときは見に行くことができなかったので、今回見ることができて、飛び上がるほど嬉しかった〜
花びら舞うライラックの木の下で、モネの妻カミーユと長男の乳母がのんびり座っています。
カミーユは木陰にいるのに日傘をさしてますね〜
カミーユは「日傘をさす女」でも有名です。
モネの絵に出てくるカミーユを見ると、いつも切ない気持ちになります。絵の中のカミーユは幸せそうで、それを見つめるモネも幸せだったんだろうなって思えるから。カミーユが32歳の若さで亡くなったことを思うと、一番幸せだったころのモネの絵なんだなぁって、切なくなるのです。
2014年のオルセー美術館展の記事
http://harupinruu.hatenablog.com/entry/2014/09/06/120802
「馬を襲うジャガー」
アンリ・ルソーは、パリ市の税関の職員をしていました。絵を描くことが好きで独学で画家になりました。ルソーの絵を見て皆んなが笑いました。だって、ヘタクソだったから。
でも、皆んなに笑われてもルソーは画家である自分を誇りに思っていました。やがてルソーはジャングルや熱帯に興味を持ち、絵の中で空想のジャングルへ旅立つようになりました。
そんなルソーのジャングルの絵。
馬の顔・・・笑えます( ̄▽ ̄)
アジの開きみたいなジャガー・・・笑えます
でも
ツヤツヤとした強烈な緑の鮮やかさ
のっぺりとした空の青
取ってつけたような赤い花
これらがものすごいインパクトで迫ってきます。
あのピカソはルソーの絵を高く評価していたとか。
ルソーの絵を見たのは、今回が初めてかもしれない。ルソー、ただものじゃないぞ_φ(・_・
最後の撮影コーナー
入口は撮影できなかったけど、「草上の昼食」の森の中に入っていくようなパネルがあって
帰りは、「馬を襲うジャガー」のジャングルの中に入っていくようなこんなパネル
なかなか凝ってる会場作りでした(^_^)