国立新美術館
2014年7月9日から10月20日まで開催
オルセー美術館展へ行ってまいりました。
オルセーの名品が多数来日していますが、今回の目玉はこれでしょう。
「笛を吹く少年」
会場に入ってすぐのところに展示されていて、今回のオルセー美術館展のインパクトを強烈にアピール!
マネは黒の使い方がうまいという印象がありますが、この作品も帽子の黒、上着の黒、パンツの黒い線、靴のつま先、と、ビシッと黒が効いています。
グレーの背景が、写真館で撮影するときの人物写真のバックのように思えます。
ず~っと昔パリのオルセー美術館に行ったとき、この絵はお出かけ中で、絵の代わりに写真が展示されていたのを思い出します。やっと、日本で会えました(^^)
ギュスターヴ・カイユボット
「床に鉋(カンナ)をかける人々」
昨年10月から12月、ブリヂストン美術館で「カイユボット展」が開催されていました。そのときには来日していなかった作品が今回展示されています。
カイユボットは裕福な家の生まれで、印象派の絵を購入して画家たちに金銭的援助をしていましたが、自らも絵を描いた印象派の画家の一人です。
印象派と言っても、写実的な部分も持ち合わせていてるところがあります。
床の光沢、削られた木屑がリアルです。右端に置かれたワイン。休憩中に飲むのかな~と想像できます。
「死の床のカミーユ」
しばらくこの絵の前から動けなくなりました。
あまりにも悲しくて。
次男を出産後、32歳で亡くなったモネの妻カミーユ。
そのカミーユが今まさに天に召され、体がどんどん冷たくなっていく・・・
刻々と変わりゆくカミーユの肌の色。モネは筆を取り、その姿を描き始めたという・・・
なんて、悲しい絵。
白いベールをまとったかのようなカミーユ。
でも、もうカミーユの魂はそこにはない。
ただ、体だけのカミーユ。
「ゆりかご」
モリゾはマネから絵を学びながら、マネのモデルも務めました。
マネの「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」が有名です。
モリゾは、マネの弟ウージェーヌと結婚しています。
この絵は、モリゾの姉とその子を描いています。
薄いレースをかけたゆりかご。すやすや眠る赤ちゃんを見守る母の横顔。
優しい気分になれる絵です。
でも、お母さんはちょっと育児疲れ?
このまま一緒に眠ってしまいそう。
このほかにも魅力的な名品がたくさん!!
ミレー「晩鐘」
カバネル「ヴィーナスの誕生」
モネ「かささぎ」
ホイッスラー「灰色と黒のアレンジメント第1番」
などなど
今回、会場に置いてあった出品作品リストが、カラーの冊子タイプで面白かったです。
画家たちの相関図が載っていて読み物としても楽しめました(^_^)/