「カラヴァッジョ展」
3月1日~6月12日 国立西洋美術館
カラヴァッジョ(1571年~1610年)はイタリアで活躍した画家です。
数々の名作を描きながらも、私生活はめちゃめちゃ。
ついに殺人を犯し、放浪の生活の末38歳で没しています。
「ナルキッソス」
2016年2月17日の記事にも出てきた「ナルキッソス」のお話です。
http://harupinruu.hatenablog.com/entry/2016/02/17/105012
ウォーターハウスの絵とは違って、黒く沈んだ背景の中にナルキッソスが浮かび上がっています。
画面の右上の方から、強烈な光が当たっています。
この劇的な光と影がカラヴァッジョなんですね~
「果物籠を持つ少年」
カラヴァッジョは同性愛者だったという説もあります。
ウソかホントか分かりませんが、カラヴァッジョの描く少年はなにやら色っぽい少年が多いです。
半開きにした口元、ぼんやりしたまなざし・・・
なんだか怪しいです。
私には、この少年は病んでいるように見えて仕方ありません。
病んでいるような少年の顔と反対に、瑞々しい果物が対照的です。
「メドゥーサ」
2016年2月19日の記事
レンブラントの「ベローナ」もメドゥーサの盾を持っていました。
http://harupinruu.hatenablog.com/entry/2016/02/19/083904
髪が蛇でできていて、その姿を見ると一瞬で石に変えられてしまうという恐ろしい魔物メドゥーサ。
本物の盾に描かれています。
凄い迫力です。夢に出てきそう・・・
この作品が来ているとは知らなかった〜
わ〜い(^^)
と、思ったら。
カラヴァッジョのこの「メドゥーサ」は2枚あって、これは個人蔵のものだそうです。もう1枚ウフィツィ美術館のものがきたのかと思ったけど、個人蔵の方がウフィツィ美術館のよりも先に描かれたものだとか。
もちろんどちらも真筆だそうです。
「法悦のマグダラのマリア」
長い間行方不明とされていたこの作品は、2014年に発見されたそうです。
科学的調査の末、カラヴァッジョの真筆とされたそうで、今回世界で初めての公開ですって。
マグダラのマリアは元娼婦で、イエスと出会って悔悛しイエスに従った女性です。
ただし元娼婦というのは誤っているという説もあるそうです。
「ダヴィンチ・コード」では、イエスの妻ともされています。
このマリアもお腹が大きいような・・・。イエスの子を身ごもっている?
「法悦」というと、もっとうっとりとした表情のものが多いと思いますが。
このマリアは白目をむいていて、私にはどうしても「死んだ人」にしか見えませんでした。
でも、一度見たら忘れられない絵ですね。
カラヴァッジョの作品は11点。
そのほか、カラヴァジェスキの画家の絵で構成されていました。
カラヴァジェスキとは、カラヴァッジョの画風に影響された画家たちです。
カラヴァッジョの影響力は、すごかったんですね~