大神社展ブロガー内覧会

東京国立博物館にて神社パワー全開!というキャッチフレーズで、絶賛開催中の「大神社展」
「ブロガー内覧会」という企画があり応募してみたところ見事当選〜!
印刷した招待券を握りしめて上野に行ってまいりました。

※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです
実は、つい4日前にも「大神社展」に行っていた私です(^_^;)
火曜日の閉館後に、ブロガー50名をご招待です。
しかも、ギャラリートーク付きです。
考古研究員の井上洋一さんによる「神道のルーツ!考古を探る」
彫刻史研究員の丸山士郎さんによる「神は人に見たてられた!?」
初めの井上先生によるギャラリートーク、大変興味深く聞かせていただきました。
・・・文字のない時代に、私たちの祖先が何を考え、何を祈っていたのか?
考古品は、おぼろげながらそれを私たちに教えてくれる。
一番の望みは、自分たちが生存すること。そして子孫繁栄。
山や海は、私たちに恵みを与えてくれるが、その反面災いももたらす。
そこで祈りが生まれる。
岩や大きな石は、固くて不変なため、神が宿ると考えられ祀られるようになった・・・
との、井上先生の解説でした。
3月に沖縄で訪れた「斎場御獄(せーふぁーうたき)」からも展示物がありました。
重要文化財「斎場御獄出土品」
発掘された金の勾玉などです。
斎場御獄は、大きな岩が三角形の隙間を作っていて厳かな雰囲気でした。

私が今回の「大神社展」で一番見たかったものが「平家納経」と「七支刀」です。
国宝「平家納経」は、平清盛とその一門が一族の繁栄を願い、一人一巻経典を筆写し、厳島神社に奉納されたものです。
平清盛自筆による願文を合わせて、全33巻から成ります。

今回は、願文と観普賢経の2巻が出品されています。
料紙には金銀の箔や砂子を撒いてあり、豪華絢爛なものです。
清盛の願文。平家の繁栄を願う文章が書いてあるとのこと。
その後の平家の運命は、歴史が物語るとおりです。

祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらわす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者も遂にはほろびぬ ひとえに風の前の塵に同じ

歴史の事実を想い、胸にこみ上げるものがありました。
国宝「七支刀」
369年に百済王から倭王に贈られたと伝えられているもので、奈良県天理市石上神宮(いそのかみじんぐう)所蔵の国宝中の国宝です。左右から三本ずつの枝刃を出して計七本の刃を持つその珍しい形から、「七支刀」と呼ばれています。表と裏に金象嵌で文字が記されています。

この「七支刀」の前で、井上先生のトーク炸裂〜
ブロガーの方々も興味深々で聞き入ってました。もちろん私も(^^)
縦ではなく、横にして展示してあるのは、途中で折れているからなのだそうです。
鉄剣であるので、腐食のため、文字もところどころ判読できなくなっています。
それにしても、369年のものが、日本書紀にも記載があるものが、こんなに間近で見ることができるなんて、感動です。
この「七支刀」は、5月6日までの展示予定だったのが、石上神宮のご厚意により5月12日まで展示期間が延長になったそうです。
ぜひぜひお見逃しのないように!!

後半は、丸山先生による神像の解説です。
人間の姿をモデルにして、様々な神像が作られてきました。
人間のようだけど人間ではない。
お寺にある仏像とはまた全然違います。
本当は目に見えない神の姿を、人間のように表しています。
神の姿イコール人間の姿・・・旧約聖書でも、神は自分の姿に似せてアダムを創造された・・・とあります。
宗教としては違っても、根底のところは同じなんだなぁなんて思ってみたり。

重要文化財「男神像2体、女神像」京都・松尾大社蔵

初公開も含む神像40体が一堂に揃うお姿は圧巻です。
子どもの姿をした神像や、背後に回ると木の空洞が見える神像など・・・
平安時代の装束や文化も感じられる神像のお姿でした。

ブロガー内覧会の感想〜
なにやら立派なカメラをお持ちの方も多くて、それに比べてスマホひとつ持って会場をうろうろしていた私。
でも、初めての体験で楽しかったです。
すいている会場で、ゆったり鑑賞できました。
このような機会を与えてくださった関係者の皆様、ありがとうございました。
上野の東京国立博物館・平成館で平成25年4月9日から6月2日まで、大絶賛開催中です。
前期と後期で展示替えがあります。後期展示も必見のものが多いので、私はまたきっと行くでしょう。
「七支刀」は5月12日までの展示です。
今度いつお目にかかれるか分かりませんので、絶対おすすめです。

※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです