ときどき有給休暇をもらって、美術館巡りをします。
せっかくお休みをもらったんだからと、欲張って美術館のはしごもよくやります。
今回は頑張りましたよ。
まずは
「怖い絵展」
2017年10月7日〜12月17日
上野の森美術館
中野京子さんの著書「怖い絵」シリーズ刊行10周年を記念して開催されているこの美術展。
大ヒットですって。
連日大行列ですって。
今回の目玉
「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
ポール・ドラローシュ
ロンドン・ナショナルギャラリーからきました。大きなサイズの絵。まるで演劇の舞台を目の前に見ているみたいです。
イングランド初の女王、ジェーン・グレイがわずか16歳で処刑される場面です。
右端にいる死刑執行人が大きな斧を持っています。
左側には悲しみのあまり失神する侍女たち。
足元に敷いてある藁は飛び散った血を吸い取るため・・・。
ギロチンが発明される前は斧で斬首していて、一度でうまくいかずに、ナイフで切ることもあったとか・・・
怖いですね〜(>_<)
「オデュッセウスとセイレーン」
ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー
セイレーンはギリシャ神話に登場する海の怪物。
上半身は若く美しい人間の女性で、下半身は魚。
下半身が鳥の姿をしているものもあります。
ウォーターハウスのこちらの作品は鳥バージョンです。
《参考》
「オデュッセウスとセイレーン」
ウォーターハウス
このドレイバーの絵では魚の姿です。
セイレーンたちが美しい歌を歌いながら船に近づいてきます。どんどん船に上がってくると、魚の下半身は美しく白い足に、体に巻きついていた海藻は薄衣に変化していきます。
セイレーンの怪しく美しい歌声を聞いてしまうと、その声に惑わされて自ら海に身を投げてしまうという伝説がありました。船員たちは歌声が聞こえないように蝋で耳栓をしましたが、そんなに美しい歌声なら聞いてみたいと思ったオデュッセウスは耳栓をせず、自ら海に身を投げないように柱にロープで体を縛り付けました。
セイレーンの歌声を聞いて自分を見失い、海に飛び込もうと身をよじるオデュッセウスの姿が描かれています。
セイレーンたち、美しいですね。どんな歌声なんでしょう?
美しいけど恐ろしい。
さて、怖い絵展を楽しんだあとは、東京国立博物館へ移動です。
興福寺中金堂再建記念特別展
「運慶」
2017年9月26日~11月26日
こちらも大人気。
すごーーーく混んでました。
1175年運慶20歳代のデビュー作だそうです。
とても美しい仏様で、見とれてしまいました。
運慶と、父の康慶、そして運慶の息子の堪慶、康弁の作品が多数展示されていました。
どれも迫力あるものですが、一番印象に残ったのは、興福寺の無著(むじゃく)菩薩立像です。興福寺に行ったときに何度か見たことはあるけど、改めてすごいなぁって思いました。
無著は、5世紀頃のインドの僧です。
玉眼が光っていて、濡れた瞳のようでとってもリアル。本当にこの人が存在していたんだって思えるような無著像でした。
長くなりそうなので、つづく〜